ブラックバスの視野

岸で釣りをしている時にこんな経験をしたことはありませんか?

見えバスを発見し気づかれないようにそっと近づき、様子を見ようと物陰からそっと顔を出したら一瞬にして逃げられた・・・

僕はこんな経験を数多くしてきました。
今回は、そこで感じた「魚の視野ってどのくらいなんだ??」っという僕の疑問の答えを一部記事にします。

結論から言うとブラックバスのような左右に目を持った魚は左右それぞれ横に180度の視野を持っていて、側線を平行線とし、上部に97~120度 下部に60~76度の視野を持っているらしいです※他研究ありf:id:shinnmablog:20190517212006j:plain
絵はこれでも頑張って描いた方・・・笑

そして、右目 左目で別々に見えていて物体がぼやけてしか見えない「単眼視」
両目で見えていて物体がはっきりと見える「両眼視」f:id:shinnmablog:20190517213128j:plain
両眼視の範囲は30度と非常に狭くなっている。

ちなみに魚の視力は0.1~0.5程と言われており、そんなに目が良いわけではないようです。

キャッチ&リリースされたイワナの成長 生き残り 釣られやすさ

 

これは北海道大学大学院水産研究科による調査。

調査を行った河川は北海道北部を流れる4河川である。

各河川において、野外調査を2回行った。1回目の調査「調査1」では調査区間内の個体を釣られた個体『釣獲個体』と釣られなっかた個体『コントロール個体』にグループ分けすることを目的とした。

日の出直後から正午頃まで釣りを行った。釣り餌は市販されている養殖ブドウ虫。仕掛けは道糸、ハリスともに0.6号、針は渓流9号

釣った魚の針の外し方は、針を飲み込まれた場合のみ、プライヤーを使用し針を外した。針を外した後、釣獲個体をバケツに入れ、数匹釣るごとに河川内に数か所設置したいけすに移した。

釣り終了後、その日のうちに電気ショッカーを用いて、200または300vの電圧をかけて河川に電流を流し、釣られなかった個体を可能な限り捕獲し、それらを、コントロール個体とした。電気ショッカーによる影響を考慮するため、いけすの中の釣獲個体にも電気ショックを与えた。

釣獲個体およびコントロール個体の体調を計測したのち、生存していた個体に、個体識別を可能にするためアンカータグを取り付け放流した。

 

2回目の調査「調査2」は調査1から約50日後の7月14から8月3日にかけて行った。

調査2では釣獲個体とコントロール個体の採捕を目的とした。採捕の方法は、調査1で行った方法と同じである。

結果として、針を食堂まで飲み込み、数分で死亡する個体が見られた。釣獲個体のうち釣獲数分後以内に死亡した個体は282個体中19個体であった。調査1での釣獲死亡率は6.7パーセントでありこれは過去の研究結果と近い値であった。しかし、死亡せずにキャッチ&リリースが行われた個体については、成長率や生存率の低下は認められなかった。

また、釣られやすさは、釣獲経験のある個体とそうでない個体で同等であった。

ニジマスを用いた実験では、針を飲み込み、食堂にかかった場合でも、無理をせずに糸を切れば、2か月後には約6割の個体で針が排出され、生存率は2倍以上になると報告されている。本研究では、釣られやすさは釣獲経験の有無と関係あるという確証は認められず、キャッチ&リリースされ個体は、釣り針を学習するため2回目の釣りでは釣られにくくなるという説、および釣られた個体は釣られやすい個体であるため2回目の釣りでも釣られやすいという説のどちらとも異なる結果である。

釣られやすさの傾向は種間、、個体間によっても異なり、そのメカニズムは非常に複雑だと考えられる。

本研究では、大型個体および成長率の高い個体が釣られやすかった。

サケ科の魚類では、大型個体は餌が多く流れてくる位置に定位し、餌をめぐる争いにも強く、その結果、摂餌頻度が高いことが知られている。

このことは、大型個体ほど釣られやすい原因一つであると考えられる。一方、成長率の高い個体が釣られやすかった理由として、成長率の高い個体は代謝率も高いため、摂餌頻度が高いことがあげられる。そのため、成長率の高い個体ほど釣られやすかったのかもしれない。

 

釣られやすいバスの体型

 メディアやトーナメントを本業にしている人たちは、バスを見ただけで『このバス釣れそう! こいつは釣れない・・』っと長年の経験や直感でわかるものですが、バス釣りを始めたばかりの人や、「ちょろっとやったことがある!」程度の人には「釣りやすいバス」か「釣りにくいバス」かの判断はなかなか難しいと思います。

今回は実験から分かった「釣られやすいバスの体型」について書いていきます。

これは、2007年9月3日~10月1日にわたり長野県の中央水産研究所で行われた実験

実験に使ったバスは、溜池にいた18〜26.1センチのオオクチバス65尾であり、そのバスを、長さ40メートル、幅5.3メートルのコンクリート池に放流した。

池に放した際は、体長、体重を計測したのち、ヒレの数か所を切除することにより、個体識別ができるようにした。その後、9月11日から9月29日まで一日おきに釣りによる採捕を行った。

採捕は1名の釣り人が、9時から17時のうち6時間行った。釣り方は、ミミズ、スジエビを使った餌釣り、ピンクのゲーリーカットテール3.5インチを使ったルアー釣り、ウグイを使った泳がせ釣りで行った。

2日に1回、釣りを行わなかった日の夕方に、生きたウグイ65尾を実験池に放流し、バスが飢えないようにした。

結果としてバスは実験期間中に、のべ126回釣られた。

126回のうち、77回はウグイの泳がせ釣りによって釣られ、ついでスジエビ26回、ワーム16回、ミミズ7回の順であった。

実験期間を通して釣られた回数は、個体によって0〜8回と差が大きく、一度も釣られなかった個体が4個体認められた。

全体の傾向として釣りを続けることによる学習が認められても、個体によっては学習せずに何度も釣られる個体や、そもそも用心深いため一度も釣られない個体がいることは明らかである。「水産総合センター中央水産研究所調べ」

そしてここからが本題!

この実験期間中に8回も釣られた個体は、釣られる中で体重を減少させており「痩せており」、『釣られたストレスが著しく大きかったか、餌として与えたウグイを捕食することに成功しなかったと考えられる』・・・「そんなのあたりまえじゃん!」っと言われればそうなのですが、ここで私が普段ホームレイクとしている河口湖に当てはめて考察していきます。

河口湖は富士五湖の一つ。湧き水、富士山からの雪解け水が豊富で、比較的水質がよく、水が澄んでいて魚がよく見える湖です。

私が河口湖で釣りをする際は、魚が見えやすい湖の特徴を使い、魚を見ながら釣りをする「サイトフィッシング」を多用するのですが、この方法で釣った魚の7割位は、春などの繁殖行動時期や特殊な条件下を除いては、大概痩せている魚です。

現に河口湖のトーナメントにおいても、サイトフィッシングで釣られてくる魚の多くは、上記の条件以外であれば、大概痩せ気味です。

そして、痩せた魚は大概釣りやすいことが多いです。よく言われる理由としては「バスのお腹が空いてるから何でも食べちゃう」とか「痩せて動く力がないから目の前に落ちたルアーは食べやすいから」などといわれています。

たしかにそのような様々な理由はあると思いますが、実験結果にもとずいた理由を作るのであればこうです↓↓↓↓

『痩せた魚は釣られても、そもそも学習していない魚の場合が多く、釣られていく中でのストレスが魚体に蓄積し、本来、餌となるものが捕食できていないから』になります。

一方、実験期間中に、一度も釣られなかった4個体のうち3個体は、体重を増加「太った」させていました。先程説明した結果から分かるように、『このバスたちはそもそも頭がよく、偽物と本物の違いがわかるため、針の付いた餌やワームと、安全な本物の餌を見分けて口に運ぶことができ、体重を増加させ、一度も釣られなかった。』ことがわかります。

実際に上記の理由から、サイトフィッシングで太った魚を相手にする場合は結構難しかったりします。

今回この文章では、『痩せた魚は釣りやすい』『太った魚は釣りにくい』っと、いうような書き方をしましたが、全てがこの通りになることはなく、『痩せバスが天才』の場合もあるし、『太ったバスがおバカ』な場合もあります。本来絶対に釣られない魚が、ある条件が満たされれば釣れる魚に変わるし、誰がねらっても釣れる魚が釣れなくなったりもするので、あくまでも『実験ではこういう事がわかっていて、こういう傾向があるらしいよ!』っという感じで理解してください。